« α動画をどう実装するか | メイン | JPEGの圧縮方法とハフマン復号化の高速化 »

2008年05月22日

Misc.:: ディジタル神話

    

「音楽 CD は、バイナリがまったく同一でプレイヤーも同じなら音質は変わらない。」は間違いだ。
これは事実として認識しても間違いないようだ。

事の発端はガラスで出来た CD の音が良いと言う話題から。
そんなことはありえないと言う意見が多かったが、私は「ディジタルを構成しているものは全てアナログなのだから、何か影響があってもおかしくない」と言う意見だった。
つまり、音は変わることはあり得るという考えだ。

まず、疑ったのは音楽 CD は、読み込みエラーが多いと言う考え。
CD は、読み取りエラーが発生すると、エラー訂正によってほぼ元のデータに復元される。もし、それでも復元されなければ、補間によって、元のデータに近いと考えられるデータになる。
つまり、補間がかかればデータが変わるのだ。
だが、CD の読み取り面が綺麗で、CD プレイヤー自体も経年劣化などしてないければ、読み取りエラー自体発生しないようだ。
また、通常使用時においても、エラー訂正で訂正できないレベル以上、つまり補間がかかることはまずないということが複数の検証サイトによって検証されている。
補間がかかるというか、読み取りに失敗するのは、CD プレーヤー自体に衝撃が加わった時。
これの対策としてポータブル CD プレイヤーには音飛び防止バッファが数十秒積まれている。
ただ、カーオーディオにおいては、この音飛び防止バッファが削られていっているらしい。
理由は至極納得できるもので、常に振動が加わる車では音飛び防止バッファがいくらあっても、バッファを使い切ってしまうと言うことのようだ。
そのため、音飛び防止バッファに頼るのではなく、CD プレイヤーに加わる振動を軽減し、読み取りエラー自体が発生しないようにする方向に進んでいるんだとか。
話がそれたが、エラーによって音が変わるということはなさそうだ。
このエラー以外に音が変わる原因についての論拠は尽きたが、どうも釈然としないためさらにいろいろと調べた。

比較的信頼にたるソースとして、プレクスターの技術者が記者のインタビューに答えると言う記事が見付かった。
プレクスターと言えば、高性能 CD-R ライタで有名だったメーカーだ。
第14回:迷信だらけのデジタルオーディオ[特別編] ~ドライブメーカー「プレクスター」に聞く、CD-Rの変化~

CD-R に焼くと、どうも音がこもった感じがするような気がしていたが、その感覚は間違いではなさそうだ。
さらに有名な検証サイトを以下にリンクしておく。
かなり、長いので上の記事で納得できない人や興味のある人は読むといいと思う。

以下、今日の必ず得する一言 より
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾ(CDの神髄編)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその2(原信号特性編)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその3(ジッタ変動とスタビライザーX編)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその4(みんなでジッタサウンド編)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその5(ジッタの電源ライン波及編)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその6(緑に塗ったりカットしたり編)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその7(ジッタの影響はDACか?アンプか?)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその8(ジッタ量とエラー訂正頻度)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその9(TE信号とエラー信号記録法)
音楽CDの音質とジッタの関係のナゾその10(山本式メカニカルダンパー変造)
CD-Rのジッタとメーカーの言い分のナゾ

A-1 DRIVE
CD(ディジタルオーディオ -S/PDIF) エラーカウンタ/ステータスモニタの製作

ジッタ計測などを行っているページ efu's page

これらの記事を読んでどう判断するかは自由だが、私は音は変わるという意見になった。
まあ、元々そうだったんだが……



投稿者 Takenori : 2008年05月22日 10:46




comments powered by Disqus
Total : Today : Yesterday : なかのひと